2/16(木)-2/29(水)の期間中、BOOK246店内ギャラリーにて、muteとtricographicsの「森」と「時間」をテーマにした、プロダクトと写真の展示を開催いたします。
石川県の山中温泉に息づく、”山中漆器”という伝統工芸品。その漆器づくりの基礎をなす”轆轤(ろくろ)挽き”という技術からは、”素地”という漆を塗る前の器が生まれます。muteはその”素地”が持つ「木そのものの美しさ」を”soji”という普段使いの器としてプロデュース。人が手を加えているのに「木そのもの」を感じさせる”soji”は、森の一部でもあると考えています。
tricographicsからは屋久島の森の写真を出展。朽ちかけた小枝を踏む音、厚く体積した枯れ葉がゆっくりと沈む感覚、バクテリアが養分を分解するときに発する森の香り。森のなかで歩みを止めれば、無音の世界が広がります。そして、眼前の風景が知覚させてくれるのは、人と森、それぞれがもつ「時間」です。
森の中で長い時間をかけて成長した木に、あとどれだけの時間を積み重ねることができるのでしょうか。「soji」という木から生まれたプロダクトと、屋久島が育む森の写真というふたつの作品を通じて、私たち「人」と「森」の「時間」について考えていただけたら幸いです。
森は人が知るよりもずっと前から、ここにあったのです。